小学校低学年の頃②
ゲームを通して、友達ができたことで僕は楽しく小学校に通っていた。
ところが、2年生になりしばらく経った頃、“忘れもしない大事件”を起こしてしまう。
僕のクラスには「ちびまる子ちゃん」に登場する“みぎわさん”に非常によく似た女の子がいた。
彼女は眼鏡をかけていて、おさげ髪であり、おまけに成績優秀。
“みぎわさん”が現実世界にいるとすると、まさにこうだろう、というような子であった。

僕と友達を含めた4人のグループはこの“みぎわさん”をからかっていたのである。
具体的には4人で「みぎわ ばーか!」と遠くから叫び、それに怒って追いかけてきた“みぎわさん”からダッシュで逃げる、という一連の流れを(はっきりとは覚えていないが)合計で5~6回ほど行っていた。
これは当然のことながら“いじめ”であるわけだが、当時小2の僕たちにはそのような認識は全くなく、単に“みぎわさん”と遊んでいる、といった程度の感覚であった。
そんなある日、帰りの会の時に担任の先生から「ガクトンくん、〇〇くん、〇〇くん、〇〇くんは帰らずに残ってください」と言われ、1人ずつ別室に呼び出されて事情聴取が行われた。
“みぎわさん”が親に相談し、それに激怒した彼女の母親が学校に通報したのだ。
事情聴取は毎日16時~17時頃まで行われ、期間は2~3週間にも及んだ。
僕は泣きながら担任の先生に“いじめの内容”を話したが、尋問は一向に終わらず、同じ説明を何度も何度も繰り返した。
日が暮れてから家に帰って、母親の前で大泣き。
次の日も夕方まで事情聴取。
連日の事情聴取で僕の精神は崩壊し、ついには「“みぎわさん”を叩いた」と嘘の自白をするようになった。
人間は毎日毎日、恐怖を感じる環境下で同じ質問をされていると、相手に納得してもらえる回答をしなければならない、という考えが無意識に生まれ、実際にはやっていないことを妄想し、それをあたかも事実であるかのように供述してしまうのである。
こんな感じで、約1か月間の調査期間が終わり、僕たちとその母親が教室に集められた。
そしてその場で、担任の先生も含めて話し合いが行われた。
最終的に母親と担任の先生が“みぎわさん”の自宅を訪れ、謝罪したことで事件の幕引きとなったのだった。
この“いじめ事件”がきっかけで、「大人=恐ろしい人」という図式が僕の中で出来上がり、その後の学校生活に大きな影響を及ぼすことになる。
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