大学生の頃③
僕が住んでいた学生寮では、平日の朝と夜だけ食事が提供される。
寮を管理しているおばさんが作ってくれる手料理であり、まずくはないが特別美味しくもなかった。
ただ、この料理にはまずいとか、美味いとかいう以前に、僕にとって致命的な問題点が1つあったのである。
それは、多くの料理に僕が苦手な“マヨネーズ”がかかっている、ということだ。
野菜にマヨネーズがかかっているだけならまだしも、天ぷらやから揚げといった揚げ物にも必ずかけられていた。

最初のうちは、料理を作っているおばさんに事情を話して、僕の分にはかけないようにしてもらっていたのだが、しばらくすると、またかけられるようになっていて、いちいち説明するのが面倒であった。
そのため、大学1年の後期ぐらいになると、寮での食事が苦痛になっていて、今日は作らなくていいです、とあらかじめ伝えておくことが多くなっていた。
なお、僕が住んでいた県には、いろいろ名物料理があり、最初のうちは興味があったので、食べにいったりしていたが、住み慣れてくると特別感がなくなり、最終的に外食はマクドナルド、吉野家、ココイチ、チェーン店のラーメン屋、近所のラーメン屋の5つを中心に利用するようになっていた。
(もちろん週に何日も外食をしていると、親からの仕送りで賄えなくなってしまうので、普段は近くのスーパーで購入したパンや総菜で安く済ませることが多かったわけだが)
それと、お風呂に関してだが、寮にはシャワーのみ設置されていた。
ただし、シャワーは100円で5分間だけ使える仕様になっており、夏はいいんだけど、冬は寒くてしょうがないので銭湯を利用することが多々あった。
あまり綺麗ではない地元密着型の銭湯で、自転車で10分ぐらいの距離にあったが、非常に趣があって、僕としては利用するのが楽しみだった。
僕が銭湯や温泉が好きなのはこの頃の記憶があるからかもしれない。
さて、大学生活を“ぼっち”の状態でスタートさせた僕だったが、このままではヤバいということで、サークルに加入することにした。
僕は中学、高校と卓球部であり、大学でも卓球部に入ろうかとも考えたが、聞く話によると、部活は練習が大変でガチでやる気がある人じゃないと厳しいみたいなので、みんなでさまざまなスポーツを楽しむ、といった趣旨で活動をしているサークルに加入することにした。
具体的には大学近辺をみんなで走ったり、体育館で卓球やバスケをしたり、といったゆるい感じの活動内容で、僕にとっては最適なサークルであった。
なお、サークルや部活に入るメリットとしては、友達ができる、という点が挙げられるが、残念ながら、僕が加入していたサークルには同じ学科の同級生は1人もいなかった(先輩にはいた)
ただ、サークルに加入すると“過去問を入手できる”というメリットもあり、これを享受できたのは大きかった。
この時代よりも後に大学に入学した方にはわからないかもしれないが、大学の定期試験の過去問がネット上にたくさんアップロードされている現代とは違い、当時は大学のサークル部屋や部室に先輩が残した過去問をコピーさせてもらうことで、定期テストを乗り越え、単位を取得する、というのが一般的だったのである。
僕は過去問を駆使したり、先輩から比較的楽な講義を教えてもらうことで、なんとか単位を取得しながら、2年生に進級したのだった。
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