大学生の頃⑦
ダイエットに取り組み、美容室で髪を切る・・・
ここまで高いハードルを乗り越えてきた僕が、最後にクリアしなければならないミッションがあった。
それは“服装の改善”である。
僕はまず、これまで親が選んで買っていた服(主にイトーヨーカドーで買っていた服)をほぼすべて捨てた。
そして、都会の一等地にある“マルイ”でブランド服を購入・・・
という流れでいきたかったのだが、それは諦めた。
なぜなら、ファッションについて何一つわかってない僕のようなキモメンが、マルイの店員による接客を受け、コーディネートを考えてもらうなどということは、美容室に突入することよりもハードルが高く、恐ろしいことだったからだ。
そこで、僕が目を付けたのは“ネット通販”と“ヤフオク”だった。

ネット通販を使えば、自分好みの服をあれこれ考えながら、時間をかけて見ることができる。
そして、ヤフオクでは魅力的なブランドの服を気軽に、比較的安く手に入れることができる。
ちなみに、ネット通販やヤフオクで服を買う際はサイズに注意することが重要で、最初のうちは何度か失敗したことがあったが、慣れてくると普段着ている服の寸法を計測することで、ある程度の大きさを予想することができた。
また、ヤフオクでは出品者さんに質問して、どのくらいの身長で、どのような体型の人が着た場合に、サイズ感はどうなのか、という情報を聞くことが大事であった。
そんなわけで、ネット通販とヤフオクの両方を駆使して、僕は“個人的にまともだと感じる服装パターン”を3パターンぐらい作り上げたのだった。
こうして、今ここに“ダイエット” “美容室でのカット” “服装の改善”という3つの神器がそろった。
するとどうだろう?
なんと、これまで大学で存在を無視され、避けられてきた僕が話しかけられ、イジられるようになったのである。
つまり“キモすぎて関わりたくないキャラ”から“不細工イジられキャラ”に昇格したことになる。
もともと普通以上の顔で生まれた人にはわからないかもしれないけど、これは僕にとって極めて大きな一歩だった。
精神的に一気に楽になったことは言うまでもない。
僕はもともと面白いことを言って、相手を笑わせることが好きな人間である。
だから、イジられキャラは僕に適している。
やはり外見は重要だったんだ。
僕はその時そう感じた。
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