小学校高学年の頃⑥
小6の2学期が始まると、同じクラスの“津島”に殴られることが多くなった。
実は、津島も僕と同じく中学受験生であったため、受験によるプレッシャーやストレスもあったのかもしれない。
僕の腹部を全力で殴ってきたり、重さ2kgぐらいある石を思いっきり投げつけてきたりするなど、もはや悪ふざけというレベルを超えていた。
もちろん、僕自身「これはいじめだ」と認識していたが、どうすればよいのか分からなかった。
そんな中、1つのトラブルが発生した。
津島はエアガンを集めるのが好きだったのだが、ある時、彼が僕に「デザートイーグルのエアガンをあげる」と言い出したのである。
僕はエアガンに全く興味がなかったので断ったのだが、半ば強制的にエアガンを渡されたのだ。

しばらく経ったある日、自宅の机の中に入れてあったエアガンが母親に見つかり、(持っていると危ないという理由で)処分されてしまった。
まぁどうせ自分は使うことないしいいか、と思っていたわけだが、後日、津島が突然「やっぱり返して」と言い出したのである。
僕は「母親に捨てられた」「あげるって言ったよね」と話したのだが、津島は「弁償しろ」の一点張りであった。
結局、津島に約4,000円を支払って解決したが、この時点で僕の怒りは頂点に達していた。
(津島に対して目に物を見せてやる)
そう考えた僕は“ある作戦”を決行することにした。
実は、僕たちの間では休み時間に“ストリートファイター2”の真似をして、戦い合う遊び(戦いごっこ)が流行っていたのだが、これを利用し“わざと事件を起こす”ことにしたのである。
具体的に説明すると、給食後の昼休みの時間に、戦いごっこが行われた際に、どさくさに紛れて津島の顔面を本気でぶん殴ったのだ。
これにキレた津島は僕の方に向かってきたが、僕は走って逃げて身を隠した。
そして、次の授業の直前になって、教室に戻る。
すると、津島は先生がいる前で僕に殴りかかってきた。
クラスのみんなが津島を止めて終了。
これはすべて僕が考えたシナリオ通りであり、作戦は完璧だった。
僕と津島は担任の先生に事情聴取され、その過程で、津島による僕に対しての“いじめ”が明るみになった。
こうして、津島の母親と本人が僕と僕の母親に謝罪することで、いじめは完全になくなったのである。
なお、僕はこれらの経験を通して学んだことがある。
それは「いじめ問題を解決するためには他人の力を借りる必要があるが、自分自身の力で解決法を考え、実行に移すことが第一に重要である」ということだ。
これは大人になった今の自分を構成する、基本的な考え方の1つであり、これ以降も多くの場面で、この考えが役立つことになる。
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