しょこたんウォッチャーだった頃⑤
しょこたん☆ぶろぐで紹介されていた“チェシャ猫のしっぽ”をゲットしたことがきっかけで、クレーンゲームの面白さに目覚めた僕は、休みの日にゲーセン巡りをすることが日課となった。
最初のうちは小さなぬいぐるみや、お菓子(じゃがりこの詰め合わせなど)といった比較的簡単に獲れそうなものばかりを狙っていたが、次第に大きめの景品(プライズ)も獲ってみたくなってくる。
クレーンゲームに使う金額も最初は数百円だったものが1,000円、2,000円、と増えていった。
スーパーマーケットのバイトで店長に怒られると、そのストレスを発散させるためにゲーセンに入り浸る。
塾講師のバイトが終わった後も、近くのゲーセンに直行し、ひたすらクレーンゲーム。
その日に働いて得た給料をすべてクレーンゲームにぶち込んだこともあった。
こうなると、もはや中毒(依存症)である。
プライズが景品取り出し口に落ちた時の“ゴトン”という音を聴くことが快感となり、その音をもう一度聴きたいがためにひたすらプレイを続ける。
別に欲しくはないプライズを獲りまくるものだから、僕の自室はクレーンゲームの景品で足の踏み場もないほどになった。

そして、ついには布団を敷くスペースを確保することすら難しくなったため、このままではヤバいということで、狙うプライズを絞ることにした。
ターゲットはフィギュアだ。
特にワンピースのフィギュアはYahoo!オークションで高額で取引されているため積極的に狙った。
(もちろん僕自身が欲しい、という気持ちもあった)


なお、当時はクレーンゲームが盛り上がりを見せていた時期であり、ゲーセン側も簡単にはプライズ(特に人気フィギュア)をゲットさせないように高難易度の設定にしていた。
中には獲得することがほぼ不可能な“極悪設定”を行っているゲームセンターも少なからずあったように思う。
そんなゲーセンの思惑に抗うために、僕も対策を日々研究し、どうすれば最小の金額でプライズをゲットできるのかを考えた。

↑クレーンゲーム攻略のために作成した記録ノート
来る日も来る日もゲーセンに通いつめ、獲得するための手法を編み出していく。
地道な努力が実を結び、僕は次第に“箱もの”のフィギュアを獲ることが得意になっていった。
そんなある日、いつものようにゲーセンを巡っていると、1枚のポスターが貼ってあることに気づいた。
「第5回全日本クレーンゲーム選手権開催決定!」
何やらクレーンゲームの大会が行われるらしい。
決勝リーグに進出すれば、幕張メッセで開催される“アミューズメント・エキスポ”のメインステージにて、多数の観客が見ている中でクレーンゲームをプレイすることができるとのこと。
(これは出場するしかない!!)
そう思った僕は開催日時と開催店舗を調べ、バイトが休みの日に「店舗予選」に参加することにしたのだった。
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